築25年の玄関、廊下フローリングの状態が悪くなり、ぷかぷかと
し始めました。このままでは床が抜けてしまうので、何とか自分でフローリング
を張り替えられないかと、色々調べながら実際に自分の家の玄関のフローリングを
張り替えてみました。今回フローリングの張替方法は、重ね張りと言う方法です。
実際に経験した事や失敗した事をわかりやすく、解説したいと
思います。
- フローリング材料の種類
- 玄関上りカマチ
- 準備工具
- 床の状態確認/扉の下の隙間確認
- 巾木の確認(失敗談)
- 傷んでいる部分を修復
- フローリングの張り方(失敗談)
- フローリング板の止め方
- 苦戦した所
フローリング材料の種類
・合板フローリング
合板フローリングは、最もポピュラーに床材として使用されています。
見た目の美しさや、バリエーションも豊富で価格帯も安価でお手入れも簡単
見た目も無垢材と、区別がつかないほどの仕上がりです。
合板は、無垢材を薄くスライスし、重ね合わせて接着剤で張り合わせ
製造しています。表面の一番見える部分は、薄い高価な無垢材、その下は
比較的安い材料で作られている為、大量生産が可能、価格が安くて
美しい床材が作れます。
・無垢フローリング
無垢フローリングは、木材から切り出して形成するため、本来の木の質感や
ぬくもりを感じられ、とても高級なイメージに仕上がります。
無垢の木材100%で作られていますので、表面の硬さや、木材の種類により
価格帯が変化します。
基本的に無垢材から切り出していますので、1枚板で製作されます。
無垢材フローリングは、定期的なメンテナンスが必要で、専用のクリーナーを
塗布し乾いた布で広げて磨いていきます。
クリーナーでメンテナンスする事で、光沢や輝きが継続的に維持できます。
玄関上りカマチ
上りカマチは、玄関の土間と廊下の間にある段差の部分に取り付けられている
横木の事で、外からのゴミやほこりの侵入を防ぐ役割と、靴をぬいで、家の中に上がる目的で設置されています。
上りカマチも無垢材と合板があります。先ほども説明しましたが、無垢材は価格が
高い、木材の種類によって価格が変化します。
今回使用したカマチは、合板を使用しました。
フローリングと同じ、薄板をスライスして、接着剤で張り合わせて製作されてい
います。違いは形状がL字型をしています。
フローリングを張る際、カマチ部分に重ね張りをすることで、施工も簡単に
出来るのが特徴です。
実際に自分で取付を行いましたが、見た目は全く支障ありません。
玄関の雰囲気がものすごく向上しました。
価格も安く、種類も色々あるのでリフォームに最適です。
準備工具
必要工具 | 使用用途 |
ノコギリ | フローリング材の細かい凹凸を切断、壁きわの他の部屋への入り口部分の形状を製作する時に使用します。 |
丸ノコ | フローリングの長さを切断する時に使用します。 |
木製ハンマー | フローリングのはめ込みに、当木を使用し叩く時の使用します。 |
電動ドライバー | 合板ベニヤやフローリングのビス止めに使用します。 |
指金 | 直角に線を引いたり細かい寸法を測る時に使用します。 |
メジャー | フローリングの長さを測る時の使用します。 |
カッター | 細かい形状を製作する時に使用します。 |
のみ | 細かい形状を製作する時に使用します。 |
ペーパーヤスリ | 切断したバリをペーパーでなめらかにします。 |
クランプ(シャコマン) | 切断の時にまっすぐ切断できる様、当て板をクランプして切断する時に使用します。 |
木工用ボンド | フローリングやカマチを接着する時に使用します。 |
カンナ | 切断面の微調整や最後に入れるフローリングの端を斜めに削る時に使用します。 |
合板べニア | 古いフローリングのぷかぷかした部分を剥がし、修復する時に使用します。 |
フローリング材 | 床のリフォームに使用します。 |
カマチ材 | 玄関の上り口のリフォーム使用します。 |
木ねじ(2種類) | 合板ベニヤを固定するための木ねじと、フローリングを固定するために使用するフローリングビスを使用します。 |
保護具 | 軍手、保護メガネ、マスク |
掃除機 | 切りくず等の掃除に使用します。 |
フローリング材切断用台 | フローリングを丸ノコやノコギリで切断する時に使用します。 |
床の状態確認/扉の下の隙間確認の状態の確認
最初に床の状況がどうなっているか確認します。床が浮き上がりぷかぷかしている
所や劣化により、ひび割れやささくれが発生していないか確認していきます。
今回のフローリングの張替えは、重ね張りと言う方法で現在のフローリングの
上に新しいフローリングを重ねて張って行きます。
重ねて張るので壁に扉がある場合、フローリングを重ねて張った時に扉が開かなくなる可能性があります。
フローリングの板厚を測り、扉の下の隙間を寸法的に大丈夫か確認します。
床と扉の隙間が十分ある事を確認しフローリングを張りましょう。
巾木の確認
巾木には、形状が色々ある様で、出巾木、入り巾木、面巾木と言う巾木があり
今回、私の家の巾木は、出幅木の入り巾木タイプでした。
・出巾木
一般的に多く使われていて、壁に直接取り付けるタイプで
壁材が床まで伸びています。
・面巾木
壁面と巾木の面が同じで、壁面より出っ張りがないタイプで、壁材が巾木の分だけ
短くなっています。
壁材と床の間に面が一緒になる様に取り付けます。
・入り巾木
入り巾木は、壁面より巾木が引っ込んでいるタイプで、壁の裏側に少し
巾木が入り込んでいます。見た目はすっきりして見えるので床が広く感られじます。
【失敗団】 今回私の家の巾木は、入り巾木と出幅木の複合でした。 入り巾木の様に、壁の裏まで少し巾木が入り込んでいて、さらに壁面より 出っ張って出幅木の様になっていました。 最初は、わからなかったので、出巾木だと思い簡単に外せると甘く考えていました。 外そうとしましたが、びくともせずまったく外れませんでした。 よく見ると、巾木が壁の裏側に入り込んでいるのが見えたためだった これは、壁まで外さなければ巾木は、交換できないと思い 大がかりになりそうだったため断念し巾木はそのまま外さず フローリンクを張ることにしました。
傷んでいる部分を修復
床の浮き上がり部分や、ひび割れを確認し部分の床を丸ノコなどで切り剥がします。
その時、フローリング下に根太と言う木が、等間隔で取り付いています。
まずはフローリングの厚みの分より少しだけ、丸ノコの刃を引っ込めて
小さい部分を切って剥がし、根太の方向やピッチを確認しながら
根太を切ってしまわない様に、慎重に傷んでいる部分を切り取ります。
傷んでいる部分の範囲を大きく切り取ってください。
あまり小さいと、根太にかからないので、根太の木材の幅の半分くらいの所まで
切り取ります。切り取った部分に合板べニアで補修します。
合板ベニヤが根太の半分にかかる様に取り付けます。
この時、木ねじの皿ビスで根太部分に固定していきます。
今回私が使用した皿ビスサイズは、3.8×38と言う規格でした。
フローリング張り方
今回のフローリングは一般的にホームセンターで手に入る物を使用しました。
フローリングのサイズは、12mm×303mm×1818mmで
1梱包が6枚入りです。
色はチェリー柄を使用しました。
私の家には、チェリー柄が一番しっくりくるのでチェリー柄を選びました。
ホームセンターに売っているフローリング板の1枚が3枚につながっている物を
使用しました。
上の画像の様に1枚使いの部分と1枚を半分に切って、並べた時に互い違いに
なる様なイメージに並べていきます。
まずは仮に中央からイメージで並べ左右がどの位置にくるか決めていきます。
左右の板は、壁の凹凸に応じて形状を作らなければいけないので、なるべく
均等になる様、最初にだいたいの位置においてみて切り取る巾を調整します。
だいたい左右の幅が決まったら、向かって左側の手前(玄関の場合)カマチを先に
設置しそこから奥に向かって張り進めていきます。
【失敗談】 今回私は、右側の奥から手前に向かい(玄関側)張り進めて玄関の付近まで 張り進めてきてから、上りカマチを取り付けました。 建物が歪んでいるので、最終的にフローリング材を上りカマチに合わせ 微妙に斜めに切断し何とかおさまりました。 上りカマチとフローリングの隙間が若干空いてしまいました。(目立たない範囲) 上りカマチを最初に取り付けてから、上りカマチ側から上りカマチに合わせ 直角になる様、張り進めた方が、もっと完璧に出来たと思いました。 フローリング材は、もともと直角が、かなり出ているので素材の面をそのまま 利用した方が良かったと思いました。
フローリング板の止め方
フローリング材には、さねと言う加工が施されています。
組み立てを行う際、素材にそりのばらつきがある為、接着する時フローリングが
浮き上がらない様、凸型と凹型が施されています。
組み立てを行う時、凸型を基準に凹型をはめ込み組み立てていきます。
フローリングを張るフロアーの右側から張るか、左側から張るかによって
向きが決まり、張る際は、方向を統一して張って行きます。
【釘/ビスの止め方】
フローリングの配置や壁側の凸凹の加工が終わったら、いよいよフローリングを
接着剤と釘/ビスで止めていきます。
まずは、張る部分だけに接着剤をぬり、フローリングを置いていきます。
1枚のフローリングが設置出来たら、上の画像の様に、凸側に釘/ビスを
打ち込んでいきます。
釘/ビスを打ち込む際、組み立て部分に、釘やビスの頭が出っ張らない様
少し埋め込みぎみに打ち込んでいきます。
私の場合は、釘/ビスを打ち込むピッチは、縦1818に対し600mmくらいのピッチで巾303に対し100mmのピッチで釘/ビスを打ち込んでいきました。
後は、最初に仮でフローリングの配置を決めた様に繰り返しフローリングを
張って行きます。
【苦戦した所】 私の場合巾木を外さずフローリングを張る事になったので、壁きわの凹凸を正確に 切ったり削ったりして、1枚ずつ凹凸に合わせて形状を作る所が とても大変でした。 巾木を外せれば、壁きわの凹凸が最終的に巾木で隠れてしまうので さほど正確に形状を作らなくても大丈夫です。